安全にDIYする為に知っておきたい壁や天井の下地とは?

DIY工具・説明など

DIYで壁に棚を取付けたり天井に吊るしたりすることがありますよね。

安全にDIYするためには壁や天井の下地を確認する必要があります。

壁や天井の下地について理解するとDIYの幅も広がります。

今回は、皆さんが安全にDIYできるように壁の下地の構造や探し方や注意点についてご紹介しますね。

壁・天井の下地の確認がなぜ必要か

下地の確認の必要性

壁や天井は木やLGSで下地を組んでその上に石膏ボードなどの壁材を張って造られています。

ボスコ
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LGSとは軽量鉄骨材の略です。

石膏ボードなどを張るために木やLGSで組み上げているものが壁や天井の下地と呼ばれるものになります。
では、どうして棚などをDIYする場合に、下地の確認が必要なのかと言うと、一般的な住宅の壁は9.5㎜または12.5㎜の石膏ボードが張られていますが、壁の中は空洞になっており、石膏ボードは強度が低くビス(ねじ)が効かないからです。
そこで、石膏ボード用のアンカーがあるじゃないかと思う方もいるかと思いますが、石膏ボードアンカーはビスの効かない石膏ボードにビスを効かすだけのものになるので、石膏ボードにビスを効かせれても石膏ボード自体に強度がないために、本棚などの重量がある棚などをDIYする場合は、重量に耐えられるものにしなければ大変危険なので、重量に耐えられるものを安全にDIYするには壁の下地に棚などをDIYする必要があるという訳です。
小さな飾り棚などの重さや強度を必要としない場合は、石膏ボードアンカーでも問題ないですが、石膏ボードアンカーを使うと大きな穴が開くので、取付位置は最初によく考えて取付をしないとあとあと後悔することもあるので、注意して取付けてくださいね。
また、石膏ボードアンカーを使用する場合は、どうしても下地が無い場所にビスを打ちたいときに使用するものなので、ビスを打つ場所がどこでもいい場合は、下地の位置を確認してビスを打つのがいいと思います。
ボスコ
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石膏ボードアンカーを使用する場合は、説明書の耐荷重を守ってくださいね~

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壁や天井の下地の構造はどうなってるの?

下地の構造

下地に取付ける必要性は分かったけど、壁や天井の下地の構造はどうなってるの?という方のために大まかな図で説明しますね。

壁の下地の構造

1尺 壁 下地
▲一般的な壁の構造
図の追記ですが、壁側から見た間柱の幅は木材なら最低でも27㎜、LGSだと45㎜はあると思います。
ボスコ
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間柱の間隔も作りによって違うし、胴縁も必ずあるとは限りませんよ~

天井の下地の構造

天井下地構造

▲一般的な天井の構造(下から見た図)

天井構造 横_

▲一般的な天井の構造(横から見た図)

ボスコ
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木造住宅では野縁が格子状に入っていることもあると思いますよ

壁や天井の下地の構造

石膏ボードなどの仕上げ材となる建築資材は一般的に3×6サイズ(91㎝×182㎝)となっているので、それらの仕上げ材をビスで固定するため仕上げ材のサイズに合わせて間柱の間隔や野縁の間隔で下地は組みまれています。

ボスコ
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仕上げ材は4×8サイズ(122㎝×244㎝)の場合もあると思いますが、間柱の間隔は同じ考え方で大丈夫ですよ~

一般的に間柱や野縁は1尺(30.3㎝)間隔で入っていることが多いと思います。
最低でも1.5尺(45.45㎝)間隔では間柱や野縁が入っていると思います。

つまり、基本的に下地というのは、壁の場合は間柱、胴縁、天井の場合は野縁のビスが効くところになります。

間柱や野縁の間隔や胴縁の有り無しなどは建物や壁の場所などによって違いがありますので、上の図を参考にお部屋を確認して下さいね。

建築前などにあらかじめ棚などを取付けることが分かっている場合などは、仕上げ材を石膏ボードではなく、合板などを張って下地としていることもあります。合板を張ることにより合板の張っている位置はどこでもビスが打てるようになります。

ボスコ
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必ずではないけど、キッチンの吊り戸棚などに使われていることが多いと思いますよ~

また、下地として間柱を増やしたり部分的に下地を取付けていることもあると思いますが、完成したお部屋にお住いの方は、一般的には図のような造りとなっていると思うので、棚など壁や天井の下地が必要となるDIYをする場合は、この下地にビスを打つか、新たに壁や天井に下地を入れる必要があります!

これで、下地について分かっていただいたと思うのですが、次は下地の探し方についてご説明しますね。

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壁や天井の下地の探し方はどうやるの?

下地の探し方

一般的に壁や天井の端には下地があり、そこからどの間隔で間柱が立っているかを見つけていくことになると思いますが、端から探した場合は注意が必要です。

壁 下地

壁の場合で説明すると、図のように壁の長さというのは必ずしも尺単位ではないので、壁の端で長さの調整をしていると思います。

図では、最後に20㎝で間柱を調整しているので壁の端から下地を探すと最初の間柱が20㎝で出てきて混乱するかもしれませんが、落ち着いてください!

きっと2本目の間柱からは1尺(30.3㎝)か1.5尺(45.45㎝)または規定の間隔で間柱があると思うので、2本目の間柱から間柱の間隔を探してみて下さい。

では、どのように壁や天井の下地を探すのかというと、ご存知の方も多いと思いますが、下地を探す道具というものがあります。また、下地を探す場合は、事前に壁を叩くと音でおおよその判断が出来ますので、まずは壁を叩いてみてください。

下地がない場所の石膏ボードの壁を叩くとコンコンと空洞の音が鳴りますが、下地がある場所は少し音が変わり高い音になると思うので、おおよその位置を見つけてから下地を探す道具を使用するのがいいと思いますよ。

見えない下地を探す道具には、針を刺して確認するものとセンサーで下地を確認する主に2種類があるので、それぞれの特徴について説明しますね~

針を刺して下地を探す道具

壁に針を刺して下地を探す道具ですが、石膏ボードの壁に針を刺して下地がなければスカッと入り、下地があればぐっと手応えで判断できるものです。

また、先端にはマグネットがついているので、下地がLGSなどの金属下地の場合には、マグネットが反応して下地の位置が分かります。

使用すると壁や天井に画鋲ほどの小さな穴が空きます。

小さいので気になるものではありませんが、不用意にブスッブスッと針を刺さない為にも事前に壁を叩いておおよその位置を判断してくださいね~

ボスコ
ボスコ

わざわざ購入するのが嫌だという人は、少し力がいるかもしれませんが、12.5㎜以上の針などでも代用は出来ると思いますよ~

下地センサーの道具

下地センサーは壁や天井に下地センサーを這わしてゆっくり動かしていくと下地の位置でセンサーが反応し、音と光で下地の位置を知らせてくれます。

とっても手軽に下地の位置を確認できるのですが、誤反応することもあります。

誤反応を疑うといきなりビスを打つのも不安になるので、針タイプのもので探す方がいいと思います。探す時に小さな穴が空くのも嫌だという方以外は、針タイプをおススメします!笑

あくまで針を刺す前の事前確認程度かご自分の部屋の下地の構造が分かっているときに使用するのがいいと思いますよ~

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下地を見つけた後の注意点!

下地を見つけた後の注意

下地を見つけたので、早速、棚などを設置するぞ!という方は、まだ待ってください!

まだ、下地について確認することがあります!

この確認を怠ると安全とはいえず、無意味に壁にネジ穴を空けることになりますよ!

下地を見つけた後の注意点をまとめると

・壁の場合、間柱か胴縁のどちらかの判別!
・下地の幅の確認!
・ビス(ネジ)を打つ位置にビスが無いかの確認!

詳しく説明していきますね。

壁の場合、間柱か胴縁のどちらかの判別!

ビス1本だけを打つ場合は、必要ないかもしれませんが、壁の下地を見つけたら、その下地が間柱と胴縁のどちらかの判別をする必要があります。

仮に棚受けなどを設置する場合は、間柱の下地を探す必要がありますが、見つけた下地が間柱だと勘違いして胴縁だった場合は、棚受けを取付ける時には上下のいずれかに下地が無い状態となってしまいますので、見つけた下地が間柱なのか胴縁なのかを判別してくださいね。

下地の幅の確認!

間柱などの幅は木材なら最低でも27㎜、LGSだと45㎜はあるかと思いますが、あなたが見つけた下地の位置はこの下地の幅のどの位置にあるのかまだ分かっていません。

壁の下地 ビス

どうして下地の幅の確認が必要かというと、図のようにせっかく下地の位置にビスを打っても、下地の正しい位置にビスを打たなければ、なんの意味がないからです!

失敗例のように下地にビスを打つと下地にビスを打ったからといって安全とは言い切れませんので、出来る限り下地の真ん中にビスが打てるようにするためにも下地の幅の確認が必要になるので、下地の探し方の手順でしっかりと下地の幅の確認もしておくことをオススメします。

ビスを打つ位置にビスがないかの確認!

最後の確認は、ビスを打とうとしている位置にビスがないか確認してください。

これはどういう事かというと、石膏ボードを下地に張る際に、石膏ボードは下地にビスで固定されていることがあります。当然ながら、石膏ボードを止めているビスの上からビスを打とうとしてもビスを打つことが出来ません!

例えば棚受けは2カ所に取り付けると思いますが、1カ所を取付けた後に、もう一方を付けようとしたときに取り付け位置にビスがあるとせっかく取付したものを外してやり直さないといけません。取り外した壁にはビス穴が残ってしまいます・・・

ボスコ
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こうならないためにも、しっかりと下地の確認をしてから作業に入ってくださいね~

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下地の構造や探し方を理解したら

これで、皆さんも壁や天井の構造と下地について理解いただけと思います!

壁や天井の下地の確認は安全にDIYするためにも必要になるので必ず忘れずに確認しておいてくださいね。

また、安全面だけでなく壁の構造や下地を理解することで、壁に大きなものを取付けたり、間柱のは間にニッチェを作ったりなどのDIYの幅も広がりますよ~

それらの作り方は、またどこかで紹介できればと思います!

では、皆さんも安全面にも気を付けてDIYを楽しんでくださいね~